Te Araroaの魅力【思考編】

この記事は

目的は「記憶の文字化」

僕がそれを歩いて思ったことがたっっっっっくさんありました。

スタートしたのは今から1年半前。すでにいろんな記憶や思いが薄れてきてしまっているので、追体験と記録として今回は書きます。間違いなく「人生で1番楽しい4ヶ月」だったといえる期間の話。

その期間に生まれた思考や感情をひたすら書いていきます。

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歩こうと思った理由

もともと日本でもハイキングしてました。一緒にハイキングに行く友達は1人だけ。笑

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その彼とロングトレイルの話や世界のトレイルなどはよく話していました。それでも3泊4日しか歩いたことがなかった。

そんな僕が110泊111日のハイキングに行こうと思った明確な理由は「ありません」

「つまんなかったら辞めよ」と思って準備してました、めっちゃ軽い気持ちで始めました。笑

時間とお金があったので行くと決めました。

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楽しいと感じた要素

まじでたくさんあるので短くまとめると「成長」「交流」「解放」「没入」の4つ。

成長は「身体」「精神」「英語」

交流は「自然」「異文化」「異国人」

解放は「社会」「お金」「ストレス」「制約」

没入は「環境」「思考」

全てが僕にプラスに作用してくれました。本当に嫌なことは1つもなかった。

成長

進化も退化もしました。笑

身体

まず最初の1週間は平地でもあるのに25km歩くと足が棒になってました。

膝の曲げ方が分からなくなる感じ?

1ヶ月もすれば25kmはショートデイです。1番のビックデイは2日で100kmです。

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皮膚もかなり分厚くなります。最初のうちは何度も足裏の皮膚が破れ硬化していきます。

これも2ヶ月くらいで硬化が完了します。慣れってすごい。慣れ?

1度だけ腱鞘炎になりました。理由は新しい靴にして靴紐をキツく結びすぎたからですw

運良く理学療法士の知識が役立ち、テーピングで直しました。

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風邪にもなりました。普段はあまり風邪をひくタイプではないすが、ビタミン不足や栄養不足で風邪をひきました。「ハチミツを飲むと風邪をひきにくい」と聞いたのでフルスプーン1杯を毎日飲んでましたがダメでしたね。効果はそれぞれだと思います。

2週間くらいかけて風邪を治しました。

精神

毎日10時間くらい歩きます。電波がないところが多く、することは歩くのみ。

成功者の日課に散歩があるのを知っていますか。それは脳の活性化が目的だそう。

第二の心臓と言われているふくらはぎの筋肉を動かすことで脳への血流量が増え活性化されるメカニズムがあります。

僕たちはそれを毎日10時間やります。考えたくなくても脳はフル回転します。

そこでは「思考の精神と時の部屋」状態。

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次々と考えがやってきてそれを考えている間に次の思考へと移りそれを繰り返す。

ひたすら自分と会話し続ける。

「何でそう思うの?」「え、だって〜」「それなら〜じゃない?」「けどそうなったら〜」「〜ってことはこう?」「そうだし、そうじゃない」

おかしくなりました。ニッコリ

それをして時計を見てもまだ15分しか経っていない。頭が疲れて足を止めたこともありました。

それくらい深く深く自分の中に入れるので僕はロングトレイルが好きです。

内省することで発見がいっぱいありました。

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英語

英語の勉強をしたいならロングトレイル一択です。どの教材よりもいいと思います。

理由は「ネイティブとの会話」「感情による記憶の定着」「無意識の会話」「英語を英語で理解する」

「ネイティブとの会話」は驚きがいっぱいでした。勉強したことと彼らが話すことはは全然違う。

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文法とか意識してない。音節やリズムが大切。そんなことがいろいろ学べます。

そうやって友達と会話していると楽しくなってきます。他にも寒かったり、暑かったり、疲れたり。その時に教えてもらう英語は「感情による記憶の定着」により一回で覚えます。

また友達と何気ない「無意識の会話」をしているうちに日本語脳を介さずに喋る英語脳の形成も進みます。「英語を英語で理解する」なぜなら圏外なのでトランスレートできません。

感情的にインプットして、無意識にアウトプットできる環境。それがロングトレイル。

B1レベルの方であれば英会話に通うくらいならさっさと歩き始めましょう笑

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交流

交流って漢字、おもろいですよね。「流れが交わる」って書きますね。

僕の流れと、他のものの流れが交わるんです。

異なる性質のものが混ざり合い、流れ通じること。それは互いに作用し合う。

異文化

特に影響を受けたのはマオリの文化。

彼らは「書き言葉を持たない」「神聖な川に人権と同じ権利を与えている」といった独特の文化をもっています。これはあくまでインパクトの強い特徴ですが

彼らの文化は「本質を捉えている文化」だと思います。

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興味を持った僕は調べたり、直接話したりするうちにかなり引き込まれました。

(残念なことにマオリ文化を深く理解するための文献で日本語訳されているものが見つからなかった。)

出会った人たちは本当に優しくてマオリのおばあちゃんは自分のおばあちゃんかと思うくらい優しかった。

異国人

これは主にヨーロッパ圏の人たちという意味で書きました。

TAハイカーの90%はヨーロッパの人じゃないのかな?

フランス、イギリス、ドイツが特に多かったイメージ。

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まだヨーロッパに行ったことがなかった僕には衝撃がたくさんありました。

多分彼らからしたら日本人の話も衝撃的だったと思う。笑

教育や政治。法律やルール。暗黙の了解。なんてテーマでたくさん話した。

それを踏まえて思ったのは「日本変わってんなー笑」でした。

その一例で言うと「親への気持ち」です。

僕は特に「親に産んでくれてありがとう」とか「愛してるよ」とか言ったことありませんでした。

けど彼らは頻繁に親と連絡したり手紙を書いたりしてました。

おれが「君の国ではそう言うのが普通なの?」と聞くと

友達「普通。てか普通とかよりも大事だろ」

おれ「そんなこと親に伝えたことがない」

その1週間後、その友達に「親に手紙を書け」と言われ1枚のポストカードを渡されました。

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裏には俺が歩いている写真が印刷されていていました。

彼の粋な計らいでおれは親に産んでくれた感謝を人生で始めて伝えました。

そこからは親への感謝の気持ちを持って生きてます。これは異国人から吸収した方がいい文化だと思ったからです。

解放

束縛からの解放されることがあります。固定概念の認知って感じです。

社会

今まで僕は日本社会や、インターネットを経由して社会と接続されていました。

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日本での出来事、世界での出来事、株価や世界の変化。なんてのに無意識にさらされていました。

でもロングトレイルを始めたら

街から離れ住む場所が山なった。電波が届かない場所でインターネットとの接続も遮断された。

社会から遠い位置での生活が始まった。そうすると今まで生活していた世界を客観的にみることができました。

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何に囚われていたか、どういう固定概念がったかを知ることができたとてもいい経験となりました。

お金

その1つに「お金」がありました。

元々おれはお金が少なくなると不安を感じたり、仕事をしていない状態、お金が一方的に出ていくだけの状態では居心地の悪さを感じていました。それもなんとなく。

逆に仕事をしていることに安心感を感じたり、収入があることに安定を感じていました。

けれどおれにとっては、それは社会に所属するから生まれる感情でした。

お金の有無でおれの幸せ度が決まっていました。笑

しかしロングトレイル上では違いました。確かに街で生活するよりは安い生活費で生活できますが、それでも一方的にお金は出ていきます。

それでも不安感を感じることはありませんでした。ロングトレイル上ではお金は1つの手段です。お金は街で物を買ったり、泊まる場所を確保したりすることはできますが、それ以上のことはできません。山では何の意味もないです。今日歩く距離を短くすることもできませんし、天気を良くすることもできません、虫に刺されなくすることもできません笑

街で生きていないのでお金出てきることが少なくなり、重要性が下がります。

そのおかげでお金がおれの価値観から遠い存在になりました。

歩いている最中にはお金の不安はなくなり、ゴールする頃にはお金への執着が消えていました。

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「お金への執着から解放」されフラットにお金と向き合えるようになりました。

簡単に生活には必要な物だし、税金という制度がある以上生きているだけでお金がかかります。

ですがそれが個人の幸せかどうかに関係するとは思えません。

もっと本質的な幸せに触れ、社会が作ったレースから解放される生活を送れるのがロングトレイルの良さだとおれは思ってます。

ストレス

これは大きなストレスってよりも通常生活でかかっていた無意識の慢性的ストレスのことです。

その原因は「選択」です。

日常生活を送っている人の1日の選択回数は「35,000回」と言われています。

「起きるかー」「この書類こうするか」「こういうふうに伝えるか」なんてのを繰り返しています。

一方ハイカーは1日の10時間が歩行なので選択は少なくなると思います。データはありません。

道が明確な日はテントを出た後の選択は「今日のお昼どこで食べるか」です。

食べるものも決まっている。喉が渇いたら飲む飲み物も水のみ。

残念ながらバックパックに入っている物しか選択肢にあがりません。笑

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これによりかなりかなり選択の数は減っていると思います。何度も言いますが個人的な意見ですが。

これにより「選択」という活動に脳のエネルギーが奪われなくなります。

この影響は脳への負担、思考の広がり?的なところへの関与があったと思います。

この選択の少なさが及ぼしていた影響に気づいたのゴールした後でした。

「いぇーいゴールしたぜー」の後から出てきた「これからどうする?」「どこいく?」「どうやっていく?」「何食べる?」という無数の選択がおれに襲いかかってきました!

その瞬間「あ、これストレスだ」とわかりました。脳内でジュワッって音がしました笑

4ヶ月かけておれの脳は選択肢が少ない生活に徐々に慣れていっていたんですね。

そこから急に日常生活に戻され、おれはパニックになりました。

実際すぐに街へは戻らず、ゴール後もTe Araroaのルートを引き返したり、他のトレイルを歩きにいったりして現実逃避していました。そんなのを2週間続けていました。

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その頃には選択の多い日常生活に慣れ、その慢性的ストレスは無意識下にいってしまいました。

山での選択は、生存活動に直結するがシンプル。一方で社会の選択は、命はかからないが複雑(他人の目、将来の不安)。山で脳を省エネ化したからこそ、日常の「どうでもいい選択」にどれだけ脳の資源をむしり取られていたかが、ゴール後に痛烈に理解できました。

制約

主観的なブレーキです。歩き始める前と後では「環境の変化かくる主観の変化」があったので歩き終わった頃に「あ、勝手にダメだと思ってたわ」ってことに気づきました。

「社会で生きていく必要性」「海外じゃないと自由に暮らせない」「自分が変えられる範囲」「時間の使い方」「感謝の重要性」などなど。

「必要なもの以外、不必要」だとわかりました。

これも主観的な価値観なので理解されない部分の多いと思いますが、別にそれでよいのです!

おれはおれの主観で生きていく。それを認められるようになった時間でもありました。

「Be unique」ヒッチハイクで乗せてくれた、おじさん(変)に言われた大切な言葉です。

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没入

1日の時間の使い方がガラッと変わり、生活に慣れることに一生懸命になっている間に、徐々にズブズブにのめり込んでいっていました。

環境

今まで仕事に割いていた時間が歩くことに変わり

食べるものもインスタントフード中心になり

出会う人は主にハイカーになり

見る景色もロードや建物からトレイルや森に変わりました。

いい変化だけでなく悪い変化もまたその世界に没入していく速度や深さを与えてくれました。

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おれはその世界が好きだったこともあり、かなりのめり込んでました。一生続けばいいのになと思ってました。

思考

その世界は「人の思惑」が入る余地がなく、必然的に起こる偶然がいっぱいありました。

天気だったり、巡り合わせだったり、いろんなことに驚かされる楽しい毎日でした。

ロングトレイルは1ヶ月以上かかるものが僕はおすすめです。

個人差はありますが慣れるまでに1ヶ月くらいかかるからです。

せっかく楽しくなってきた、変化に慣れて変化の深さがこれから出てくるって前にゴールしちゃうのは少し勿体無い気がします。

単純に景色が綺麗!文化を味わいたい!っていう感じも好きです!

でももし「1ヶ月以上時間が作れそうだ」っていうのであれば長いトレイルをおすすめします。

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ロングトレイルを楽しんでいた人。そうでない人

正直ロングトレイルは誰でも歩けます。3000kmって響きがすごく感じるけどやり始めたら毎日の繰り返し。人間の「慣れる能力」の前では3000kmなんて朝飯前です。

ですが中には楽しめていない人もいました。

「歩く意味を失っている」ようでした。

Te Araroaを歩いている時や終わった後に会ったTAハイカーで「辛い」「辞めたい」って言っている人に何人か会いました。

僕はずっと楽しい。と思っていたのでその感覚は新鮮でした。話を聞いていると、不安や予測の話。あと歩き疲れている人もいました。

「つまんなかったら辞めよ」って思っていた僕よりも覚悟を決めて歩いていてすごいなと思う反面、「楽しくないのに歩く意味ってなんなんだろう」と考えました。

その人たちの中では「完歩」自体に目的が移ってしまっているように感じました。

そうであれば「徒歩という低スペックな移動方法でゴールを目指す」という不合理な行動の意味を見失っている。

Te Araroaやロングトレイルは人と比較するものではない。完歩したからなんだって話。

まとめ

今回はおれの考え100%で文字化してみました。

かなり偏った意見の持ち主であることが伝わったと思います。すいません。

でも同じ思考なような人がいる、読んでくれると思って書きました。

普段考えるのが好きだったり、思うことが多い人はロングトレイルという環境が合うと思います。

ハードルはあなたが思っている以上に低いと思います。始めて嫌だったらやめるくらいの勢いで。

同じような思考のハイカーのあなたに、どこかで出会えることを楽しみにしています。

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コメント

  1. オハイオ君 より:

    10時間ゾンビみたいに脳死で歩くのかと思ってました!!
    バイオハザード想像してたんですが、結構考えながら歩いてるんですね!!

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